おいしいプリンが食べたい

おた活の感想などを書きます

刀ミュ 静かの海のパライソ 感想のようなもの

行ってきました!!!!!!



や、やーーー、やーーーーーーー、やばかったですね.........。

10/3のマチネ、配信は見ておらず、2020はチケット紙屑組です。
10/3も、凱旋しか手に入らず必死に一般で取った見切れ席なので、舞台の半分くらいは見えてない人の感想になりますのでご了承ください。
(個人的にはちゃんとした席で見れる機会が一回あるなら追いチケは見切れで全く問題ないと思いますよ!ミュの見切れ席って大抵「「舞台の真横」」なので距離はとにかく近い。舞台の奥とかは見えないので、初見見切れだと難易度高いことは今回学びましたが。。)



この先、ネタバレしかないです。
舞台の半分見えてないので変な感想もあるかもしれませんが、いったん自分の整理、ということで。
凱旋は普通の席なので、その後にまた何か書くかも。

めちゃくちゃ長いです。










やーーーー!!!やばかったですね!!!!!!
一年半、ネタバレ踏まないように気を付けてたものの「どうやら地獄らしい」という噂は聞いていて、なるほどなあっていう。
一部終わった直後の感想が「人類は愚か。推し刀達をこんなにも苦しめるなら人類は滅んだ方が良い」だったんですが……。二部があって助かったよ……。
見ながらずっとNHKで先月放送してた「100分で名著」を思い出していました。その名の通り名著を1ヶ月(25分×4回)かけて読み解いていく番組なんですが、先月の題材はル・ボンの「群集心理」でした。
https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/113_gunsyushinri/index.html




今回の出陣メンバーを整理します。

鶴丸国永
ミュ本丸では古参。今回の出陣では隊長。
浦島「三日月宗近鶴丸国永はこの本丸を古くから支えてきたんだって!」
他のメンバーは鶴が選抜。主は出陣について悩んでいて選抜できず。
↑これ、出陣先が島原ってだけで嫌な戦いにしかならなそうだからかな?と思ってたんですが、多分この時点で今回の島原で何が起きそうで何を命じなければいけなくなるか、主と鶴は薄々察してたんでしょうね。

・松井江
時系列が歌合→パライソ→心覚、のはずなのでこの時点では顕現して間もない。
元主が島原の乱の幕府側にいたので刀剣男士の中で最も島原の乱に詳しい。
鶴「お前の知識が頼りだ」

豊前
口ぶりからすると歌合前に顕現。篭手よりは後。
江のりいだあ。
島原の乱の知識は無さそう...?「松にとって辛い想い出」くらいの認識はありそう。
実物は現在行方不明。前の主についての情報も少ない。
↑たびたび発言される「存在の不明確さ」はこれに基づいているのかな?
鶴「松井をよろしく頼む」

・大倶利伽羅
鶴とは伊達組。
三百年経験後。
島原の乱の知識がある。

・浦島虎徹
顕現した時点は不明。わりと新しいのかな?と個人的には考えてます。
島原の乱の知識が無い。

・日向正宗
顕現した時点不明。やっぱり新しそうな気はする。
島原の乱の知識が無い。
前の主の水野勝成島原の乱で幕府方にいたので、島原枠と思ってたんですが、記憶なかったですね。
日向の台詞から考えると、この時はもう水野ではなく紀州にいたのかな。
島原の乱の時の水野勝成ってもうおじいちゃんだもんね。


この出陣メンバーでなければいけなかった理由を考えます。
鶴は物語のキーなので。松井は当事者、豊前は松井を支えるため。大倶利伽羅は、これは多分、鶴が側にいてほしかったからかな~と思ってます。実際、鶴が本心を見せた(三日月のバカヤローーーー!!!!みたいなとことかその他諸々)時って大倶利伽羅と二人きりの時だけだったので。

で、必然性がよく分からないのが浦島と日向なんですよね。日向は前述のとおり、てっきり島原枠と思ってたのにそうじゃなかったっていう。浦島は「海」「竜宮城」というモチーフと「原城」「パライソ」がマッチするのは分かるんですけど、それはイメージの話じゃないですか。物語として今回出陣する必然性がまだ分からない……。
脚本から逆算すると「天草四郎」を務められる少年みのある刀、っていう点は満たしていて、浦島は兄が二振りいるから実装が待たれていたというのもあるけど……じゃあ日向は?ってなっちゃいますし。この点は課題として考えたいと思います。凱旋待機。


ここからは印象に残ったことをつらつら書きます。


鶴丸のこと
去年出ていた雑誌のインタビューなどで升吾くん(推しです)が「来夢はパライソの稽古で悩むことが多かったみたいで、よく相談に乗っていた」って話してたんですよね。2021のパンフを読むと複数人の証言があったりして、本当に苦しかったんだなあって。でも観たら「そりゃ苦しいわ」ってなりますよ、なりました。これは苦しいよ。こんなの抱えてたんですか君は、一年以上も!
すごく良い鶴丸になっていたと思います。凄みがあって、重さがあって。

今回、途中まで鶴がどんな気持ちなのか全然読めなくて、すっごいホラーだったんですよ。島原の乱の結末なんて下手したら小学生でも知ってる。何が待ってるか私たちは分かってて、それなのに一揆の数を増やし続ける刀剣男士のみんなが怖かった。
正確には「無知の怖さ」が怖かった、って感じかな?一揆の仲間集めをしている各刀剣男士のスタンスは、日向と浦島は何も知らなくて、ただ「仲間を増やすんだ!」としか思っていない。豊前は先を知らないようだけど微妙に違和感を覚えながら指示に従っている、伽羅ちゃんは先を知ってるからたんたんとこなす、松井は分かってるから関わろうとしない、という様子に見えました。
日向と浦島が本当に怖かった。日向は途中で「秀吉の末裔」と奉られ始めて違和感を覚え始めてたけど、浦島はギリギリまで気づいていなかった。伽羅ちゃんが「あまり関わるな」って忠告しようとしたけど、鶴に話をすりかえられてしまった。
みんなが集めた仲間は、全員死んでしまうんだよ?君たちは殺されるための人を一生懸命集めてるんだよ?そんな残酷なことある??それが任務だなんて馬鹿な話がある??
というようなことをずっと思ってて、それを先導している鶴が怖くて怖くて。でも全部観た今では鶴も「こんな馬鹿げた任務があってたまるか」って思ってたんだろうなと思います。鶴は多分最初からずっと怒ってたんだろうな、と。戦を始めたえもさくにも、加担した一揆衆にも、所々で感じられる三日月の気配にも、歴史を変える選択肢を取れない自分にも、何もかもに怒ってたんだろうな。

鶴の言動で印象に残ったシーンをピックアップです。

①えもさくが四郎の遺体を連れて逃げようとするのを「それはもうモノだ」と止める鶴
ビックリした。あおさくの鶴はそんなこと言わなさそうだし。そんなこと言ったら篭手に殴られますし。
でも、よくよく考えてみました。そのままえもさくに遺体を持ち帰らせたらどうなっていたか?
その遺体さえも利用されたのでは?聖遺物的な感じとか「四郎様を殺した幕府に復讐を!」とか。ありそうじゃないですか。
鶴は死んでもなおえもさくに利用されるのを防ごうとした、と考えると個人的にはしっくりきます。

②松井に「天草四郎の顔を知っているか?」って聞いて、松井が「知らない」って言うと「だよな!」って言う
刀剣男士の記憶には刀剣男士が介入できる、というのは「つはもの」で示されていて、それから「心覚」の最後の江のシーンもそのことを示しているのでは?と思っています。だから、鶴は松井の記憶が「自分の把握している“歴史”」なのか「刀剣男士(というかほぼ100%三日月)が介入している歴史」なのかを確認してたのかな?と。

③「戦を選んじまった時点で間違ってんだよ!!!!」
私の知ってる鶴だったーーーー!!!!と一気に安心したシーンです。
こことか、最後のほうで三日月(?)にブチギレしてるシーンとかを見てると、なんかこう明石が頭をよぎったりして。
明石は何か願いがあって頑張ってたけど挫けたことがある刀なのかなと思ってまして。挫けてた頃の明石(あおさく初期)を鶴は揶揄していたりしたけど、ミュ明石はもう一押しで殻破りそうな気がしてるので、破ったら鶴はすごく気に入ってくれるんじゃないかな~~~。
明石は三日月と不穏な感じでしたしね、音曲祭で。(鶴と三日月の話は後述します)

④浦島が蓑おどりについて語っているときに「それ、見たのか?」と尋ねる
これはね~~~~、さりげないシーンだけど色んな意味が込められてて、鶴の信念も感じられてとっても好きだしドキッとしました。

⑤えもさくに「お前の意見は聞いていない」と冷たく言い放つ
鶴~~~~~!!!!!えもさくのこと大嫌いだな!!!!!すごく人間ぽくて好きだし、ここからも鶴の信念が感じられる。



・鶴と三日月と新選組
鶴のことを考えたいなら「あおさく」と「パライソ」。三日月のことを考えたいなら「あつかし(巴里)」と「つはもの」(+心覚)。
残りは「三百年」「天狼傳」「むすはじ」。「三百年」は「あつかし(三日月)」と「あおさく(鶴)」を繋げるような位置にいて、残りの2作は新選組が柱になっている。team新選組(withはっち&巴)が他のチームと違うのは、仲間意識がめちゃくちゃ強いことだと思うんですよ。
パライソ見てて何度「あ~~~~~!!!はっちがこの場にいれば一人で抱えてる鶴をぶん殴ってるのに!!!!!ぶん殴ってしまえ!!!!」と思ったことか…!
でも今回、伽羅ちゃんが精神的に支えてくれて、「江のリーダー」である豊前ともリーダーの苦しみみたいのを分かち合って、鶴は一人で抱え込まないことになんとか成功してたので許すとします。豊前に非難されると身構えてたのにお礼を言われたときの鶴の顔見た????呆けた顔して、ちょっとずつ笑顔になっていったんですよ!豊前を見くびってもらっちゃあ困りますよワハハハ
三日月はダメですね~~~。小狐が何度も窘めているのに…。
鶴と三日月って、うっかりするとvsで考えちゃいますけど、二人とも願いは一緒だと思うんですよね。(願いが何かはわかんないけど)
鶴は「結果が出るんだったら行程はどうでもいい」みたいなこと言いますけど、それって三日月の「歴史は川の流れ」と結局言ってること一緒では??でも鶴は三日月とは違うやりかたで自分の願いを叶えたいんだろうな。
三日月のやりかたっていうのは「歴史上哀しい役割を背負わされている人間に物部という役割を与える」ってことで、いいのかな…?物部、気に食わない感じでしたよね、鶴。
このあたりは凱旋までに過去作とかも見てじっくり考えます。


・大倶利伽羅の話
伽羅ちゃんが島原の乱の知識があるのは何故なのか?という話。いくつか切り口はありそうなので一つの考え方として。
刀剣男士が一揆の仲間を集めているシーンが、先を知っているから怖かったという話をしました。この感覚は2回目で、1回目は「三百年」を観たときなんです。三百年は友人主催の刀ミュ布教鑑賞会で円盤で初めて見たんですけど、それを見る1週間前にNHK(またかい)の知恵泉って番組で「徳川家康の子育てに学ぶ!」という回を見ていて、信康が殺されることを知っていたので、「え?こんなに交流深めててどうする気なの?え???」ってビクビクしてたんですよね。知恵泉、たまにBGMにとうらぶ近侍曲流れたりするのでおすすめです。

話を戻して。三百年の時も同じ事があったということです。そのときの伽羅ちゃんは将来を知らなかったから石切丸を助けられなかった。きっとそのことを後悔してた。だから今回は出陣先の出来事をちゃんと調べていたんじゃないかな、と。伽羅ちゃん、歌合のときの畑といい今回といい、ちゃんと前に進んでますよね。台詞は少ないけど、存在感とか成長とかそういったものがズンと感じられて今回の伽羅ちゃんめっっっちゃ良かったです。


・演出の話
めっちゃミュージカルでしたね、ビックリした。
刀剣男士以外が歌うようになったのは「むすはじ」からですけど、それでも名前のついた役の人が歌ってたじゃないですか。(コーラスのモブはいるけど)パライソ、モブのソロから始まる。本当にビックリした。ミュージカルになってる……。
(追記)これ、モブじゃなくてえもさくだったらしいですね!見えなかったので!許して

一揆軍?の人たちがわらわら集まってきて、歌って、というシーン、たくさんあったけれど、その歌の終わるときのポーズとかさあ、(レミゼで見たことあるーーーー!!!!!)って思いましたもん。レミゼの民衆の歌か???って思ってたらパンフに丸っと同じこと書いてあって笑っちゃった。ですよね。


・時間遡行軍
やー!今回ほぼ出番なかったデスネ!!!実際は時間遡行軍ちょいちょい襲いに来てたのかもしれないけど、今回のテーマはそこじゃないってことですよね。
心覚では「名もなき人々」をあれだけ尊く書いてくれたのに今回はこんなにも愚かでむなしい存在で書かれていて、脚本が容赦なさすぎて深く深く傷つきましたとも……。本当はパライソを先に見せる予定だったのかと思うと尚更。まあでもパライソを先に見れてたら心覚は存在していなかった可能性が高いのでifを語るほど意味のないこともないですね。



とりあえず思ったことバー―ッと書いてみました。他にも思い出すこととか沢山あると思うので、それなりの量になりそうだったら新しい記事でまた書こうかな、と思います。
視界半分でこれなので、全開で観たらどうなってしまうのか恐ろしいな。心の準備をしておきます。